~睡眠中の赤ちゃんの死亡を減らしましょう~
12月以降の冬期に乳幼児突然死症候群(SIDS)が発症する傾向が高いことから、こども家庭庁では、毎年11月を「乳幼児突然死症候群(SIDS)対策強化月間」とし、発症の予防に対する普及啓発を重点的に行っています。
赤ちゃんをSIDSから守るため、お母さんやお父さんだけでなく、赤ちゃんの身近にいる全ての人も、SIDSについて理解を深め、SIDSの発症リスクを低くする取組に協力しましょう。
【SIDSとは】
それまで、すくすく育っていた赤ちゃんが、ある日突然、眠っている間に亡くなってしまう「乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)」という病気があります。
赤ちゃんが突然亡くなることは、生まれつきの病気や感染症、窒息事故などによっても起こることがあります。しかし、SIDSはそれらと異なり、何の予兆や既往歴もない赤ちゃんが睡眠中に突然死に至る、原因の分からない病気です。
日本でのSIDSの発生数は減少傾向にあるものの、令和6年(2024年)は51人の乳幼児がSIDSで亡くなっており、乳児期の死亡原因としては第5位となっています。
発症するのは、乳児期の赤ちゃんに多いですが、まれに1歳以上でも発症することがあります。また、多くが寒い時期に発生しています。
【乳幼児突然死症候群(SIDS)発症リスクを低くするための3つのポイントとは】
SIDS の予防方法は確立していませんが、以下の3つのポイントを守ることにより、 SIDS の発症率が低くなるというデータがあります。
■1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせましょう
SIDSは睡眠中に起こります。うつぶせ寝、あおむけ寝のどちらの体勢でも起こっていますが、あおむけに寝かせたほうが発症率が低いことが研究でわかっています。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう。睡眠中の窒息事故を防ぐ上でも有効です。
■できるだけ母乳で育てましょう
母乳で育てられている赤ちゃんのほうが、SIDSの発生率が低いことが研究でわかっています。様々な事情があり、すべての人が母乳育児ができるわけではありません。無理のない範囲で母乳育児にトライしてみましょう。
■たばこをやめましょう
たばこもSIDSの発生要因のひとつであるといわれています。乳幼児の周囲で誰かがたばこを吸うことは、SIDSの発生率を高くすることがわかっています。妊婦自身の喫煙、まわりの人が吸ったたばこの副流煙を妊婦が吸う「受動喫煙」も生まれた後にSIDSの発生要因になります。こどもに関わるすべての大人は喫煙をやめましょう。
眠っている赤ちゃんの窒息を防ぐには
●ベビーベッドに寝かせ、柵は常に上げておく。頭や身体がはさまれないようにも注意。
●赤ちゃんが寝る場所には枕やぬいぐるみをおかない。口や鼻はおおわない。
●下に敷くふとん・マットレスは固めのものを使う。掛けぶとんの代わりに、服装等で温度調整を。
乳幼児突然死症候群(SIDS)について(こども家庭庁)
「赤ちゃんが突然亡くなる「SIDS」発症をおさえるためにできることは」(こども家庭庁CDR)