○鉾田市土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例
平成25年2月5日
条例第1号
鉾田市土砂等による土地の埋立て,盛土及びたい積の規制に関する条例(平成17年鉾田市条例第116号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 この条例は,土砂等による土地の埋立て,盛土及びたい積について,市,土地の埋立て等を行う者等の責務を明らかにするとともに,必要な規制を定め,もって市民の安全と良好な生活環境の保全及び災害の防止に資することを目的とする。
(1) 土砂等 土砂及び土砂に混入し,又は付着した物をいい,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項の廃棄物を除くものをいう。
(2) 改良土 土砂等(泥土を含む。)又は建設汚泥にセメントや石灰を混合し化学的安定処理したものをいう。
(3) 土地の埋立て等 土砂等による土地の埋立て,盛土及びたい積(製品の製造又は加工のための原材料のたい積を除く。)行為をいう。
(4) 埋立て等区域 土地の埋立て等を行う区域をいう。
(市の責務)
第3条 市は,県,市の行政区その他関係機関と連携して,市の区域内における土地の埋立て等の状況を把握するとともに,不適正な土地の埋立て等の防止に関する施策を実施しなければならない。
(土地所有者等及び土地の埋立て等を行う者の責務)
第4条 土地の所有者,占有者又は管理者(以下「土地所有者等」という。)は,その所有し,占有し,又は管理する土地において,不適正な土地の埋立て等が行われることのないよう努めなければならない。
2 土地所有者等は,市が実施する不適正な土地の埋立て等の防止に関する施策に協力しなければならない。
3 土地の埋立て等を行う者は,埋立て等区域の周辺の地域の住民の理解を得るとともに,当該埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全及び災害の防止のために必要な措置を講じなければならない。
(土砂等を発生させる者及び土砂等を運搬する者の責務)
第5条 土砂等を発生させる者は,土砂等の発生を抑制するよう努めるとともに,発生させる土砂等により,土地の埋立て等が行われる場合にあっては,当該土地の埋立て等を行う者により,適正な土地の埋立て等が行われるよう必要な配慮をしなければならない。
2 土砂等を運搬する者は,土地の埋立て等に用いられる土砂等を運搬しようとするときは,当該土砂等により不適正な土地の埋立て等が行われることのないよう必要な配慮をしなければならない。
(土地の埋立て等の許可)
第6条 埋立て等区域の面積が5,000平方メートル未満の土地の埋立て等を行おうとする者は,市長の許可を受けなければならない。ただし,次に掲げる土地の埋立て等については,この限りでない。
(1) 土地の造成その他これに類する行為を行う土地の区域内において行う土地の埋立て等であって,当該区域内において発生した土砂等のみを用いて行われるもの
(2) 国,地方公共団体その他規則で定める者が行う土地の埋立て等
(3) 他の法令の規定による許可等の処分その他の行為に係る土地の埋立て等であって,規則で定めるもの
(4) 自らの居住又は使用の用に供する建築物の建築を行おうとする者が,改良土を除いた土砂等により,建築許可及び建築確認を受けて行う1,000平方メートル未満の土地の埋立て等。ただし1,000平方メートル未満の土地の埋立て等であっても,当該埋立て等区域の土地に隣接する土地において,当該土地の埋立て等を行う日前1年以内に土地の埋立て等が行われ,又は現に行われている場合,若しくは当該埋立て等区域の土地内で既に行われ,又は現に行われている場合は,当該埋立て等区域と合算した面積が1,000平方メートル以上となるものは除く。
(5) 前各号に掲げるもののほか,規則で定める土地の埋立て等
(許可の申請)
第7条 第6条の規定による許可を受けようとする者は,規則で定めるところにより,次に掲げる事項を記載した申請書を市長に提出しなければならない。
(1) 氏名又は住所(法人にあっては,その名称,代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 土地の埋立て等の目的
(3) 埋立て等区域の位置
(4) 埋立て等区域の面積
(5) 土地の埋立て等を行う期間
(6) 土地の埋立て等に用いる土砂等を発生させる者
(7) 土地の埋立て等に用いる土砂等の発生の場所
(8) 土地の埋立て等に用いる土砂等の数量
(9) 土地の埋立て等の施工に関する計画
(10) 埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全及び災害の防止に関する計画
(11) 前各号に掲げるもののほか,規則で定める事項
2 前項の申請書には,埋立て等区域の位置を示す図面その他の規則で定める書類及び図面を添付しなければならない。
(1) その土地の埋立て等に用いる土砂等の性質が,改良土を除く建設業に属する事業を行う者の再生資源の利用に関する判断の基準となるべき事項を定める省令(平成3年建設省令第19号)に掲げる別表第1の第1種建設発生土,第2種建設発生土又は第3種建設発生土に該当するものであること。ただし,市長が特に認めた場合は,この限りでない。
(2) その土地の埋立て等に用いる土砂等について,茨城県内から発生したものであり,その土砂等発生場所から直接搬入されるものであること。ただし,市長が特に認めた場合は,この限りでない。
(3) その土地の埋立て等に用いる土砂等に含まれる有害物質(鉛,砒素,トリクロロエチレンその他の物質であって,それが土壌に含まれることに起因して人の健康にかかる被害を生ずるおそれがあるものとして,規則で定めるものをいう。)による汚染の状態が,規則で定める基準に適合していること。
(4) その土地の埋立て等の施工に関する計画が規則で定める技術上の基準に適合していること。
(5) その埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全及び災害の防止に関する計画が埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全及び災害の防止のために必要な措置に関する基準として規則で定める基準に適合しているものであること。
(6) その申請をする者(申請者が他の者に土地の埋立て等の施工を請け負わせる場合にあっては,その施工をする者も含む。)が,次のいずれにも該当しないこと。
ア 第22条の規定により許可を取り消され,その取消しの日から5年を経過しない者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては,当該取消しの処分に係る鉾田市行政手続条例(平成17年鉾田市条例第14号)第15条の規定による通知があった日前60日以内に当該法人の役員であった者で当該取消しの日から5年を経過しないものを含む。)
ウ 土地の埋立て等に関し,不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
エ 鉾田市暴力団排除条例(平成23年鉾田市条例第13号。以下,「暴排条例」という。)第2条第3号に規定する暴力団員等に該当する者
オ 法人でその役員のうちに本号エに該当する者がいる者
カ 暴排条例第2条に規定する暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有する者
キ その他規則で定める要件に該当する者
(許可の条件)
第9条 市長は,第6条の規定による許可に,当該許可に係る埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全及び災害の防止のため必要な限度において,条件を付すことができる。
(着手の届出)
第11条 許可を受けた者は,その土地の埋立て等に着手しようとするときは,規則で定めるところにより,その旨を市長に届け出なければならない。
(土壌の調査及び報告)
第12条 許可を受けた者は,規則で定めるところにより,定期的に当該許可に係る埋立て等区域内の土壌の汚染の状況について調査を行い,その結果を市長に報告しなければならない。
(施工管理者の設置等)
第13条 許可を受けた者は,当該許可に係る埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全及び災害の防止のために必要な施工上の管理をつかさどる者(以下「施工管理者」という。)を置かなければならない。
2 許可を受けた者は,当該許可に係る土地の埋立て等を施工するときは,施工管理者に当該許可に係る埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全及び災害の防止のために必要な施工上の管理をさせなければならない。
(標識の掲示)
第14条 許可を受けた者は,当該許可に係る埋立て等区域内の見やすい場所に,当該許可に係る土地の埋立て等が行われている間,氏名又は名称その他の規則で定める事項を記載した標識を掲示しなければならない。
(帳簿の記載)
第15条 許可を受けた者は,当該許可に係る土地の埋立て等が行われている間,当該許可に係る土地の埋立て等に用いた土砂等の数量その他の規則で定める事項を帳簿に記載しなければならない。
(書類の備え付け及び閲覧)
第16条 許可を受けた者は,規則で定めるところにより,前条に規定する帳簿その他規則で定める書類を当該許可に係る埋立て等区域内又は最寄りの事務所若しくは事業所に備え付け,当該土地の埋立て等に係る生活環境の保全又は災害の防止に関し利害関係を有する者の求めに応じ,閲覧させなければならない。
(完了等の届出)
第17条 許可を受けた者は,次の各号のいずれかに該当することとなったときは,規則で定めるところにより,その旨を市長に届け出なければならない。
(1) 当該許可に係る土地の埋立て等を完了したとき。
(2) 当該許可に係る土地の埋立て等を廃止し,又は休止したとき。
(3) 休止した当該許可に係る土地の埋立て等を再開したとき。
(名義貸しの禁止)
第18条 許可を受けた者は,自己の名義をもって,他人に土地の埋立て等を施工させてはならない。
(許可の地位の承継)
第19条 許可を受けた者について,相続,合併又は分割(当該許可に係る土地の埋立て等を行う権原を承継させるものに限る。)があったときは,相続人(相続人が2人以上ある場合において,その全員の同意により当該土地の埋立て等を行う権原を承継すべき相続人を選定したときは,その者),合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該土地の埋立て等を行う権原を承継した法人は,許可を受けた者の地位を承継する。
2 前項の規定により,許可を受けた者の地位を承継した者は,規則で定めるところにより,その旨を市長に届け出なければならない。
(報告の徴収)
第20条 市長は,この条例の施行に必要な限度において,土地の埋立て等を行う者に対し,当該土地の埋立て等の状況その他必要な事項について報告を求めることができる。
(立入検査)
第21条 市長は,この条例の施行に必要な限度において,担当職員に埋立て等区域又は土地の埋立て等を行う者の事務所,事業所その他土地の埋立て等に関係のある場所に立ち入らせるとともに,土地の埋立て等の状況若しくは帳簿,書類その他の物件を検査させ,又は関係人に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係人に提示しなければならない。
3 第1項の規定による権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(2) 第8条各号に定める許可の基準に違反したとき
(4) 第10条第1項の規定に違反して土地の埋立て等を行ったとき
(5) 第18条の規定に違反したとき
(措置命令等)
第23条 市長は,第6条の規定に違反して土地の埋立て等を行った者に対し,その土地の埋立て等の中止を命じ,又は期限を定めて当該土地の埋立て等に係る土砂等の除去その他必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
(2) 埋立て等区域の周辺の地域の生活環境の保全又は災害の防止のため緊急の必要があると認めるとき。
(協力要請)
第25条 市長は,生活環境の保全又は災害の防止のため必要があると認めるときは,関係行政機関又は土地の埋立て等を行う者,土地の埋立て等に用いる土砂等を発生させる者,土地の埋立て等を行う埋立て等区域の土地所有者等その他土地の埋立て等の関係者に対し,必要な協力を要請することができる。
(委任)
第26条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。
(罰則)
第27条 次の各号のいずれかに該当する者は,2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
(2) 第18条の規定に違反した者
2 次の各号のいずれかに該当する者は,50万円以下の罰金に処する。
(1) 第20条の規定による報告をせず,又は虚偽の報告をした者
3 次の各号のいずれかに該当する者は,30万円以下の罰金に処する。
(2) 第12条の規定による報告をせず,又は虚偽の報告をした者
(3) 第14条の規定に違反した者
附則
(施行期日)
1 この条例は,平成25年3月7日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際,現に改正前の鉾田市土砂等による土地の埋立て,盛土及びたい積の規制に関する条例の規定により着手している土地の埋立て等については,なお従前の例による。