○鉾田市損害賠償等の事務処理に関する訓令

令和3年10月22日

訓令第21号

(趣旨)

第1条 この訓令は,鉾田市がその責に任じ行う損害賠償及びその求償並びに和解に関する事務の適正な処理を行うため,当該事務の遂行に関し必要な事項を定めるものとする。

(用語の意義)

第2条 この訓令において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 事故 次に掲げる鉾田市が国家賠償法(昭和22年法律第125号),自動車損害賠償保障法(昭和30年法律第97号),民法(明治29年法律第89号),地方自治法(昭和22年法律67号)等の規定に基づき損害賠償の責に任ずべきと認められる案件をいう。

 公用車その他の公用に用いる自動車に係る交通事故等職員が職務を行うについて故意又は過失により違法に鉾田市以外のものに損害を与えた事案

 公の施設又は公の営造物の設置又は管理に瑕疵があったために鉾田市以外のものに損害を与えた事案

(2) 損害賠償等に係る事務 事故に関し,示談又は和解をするため損害を与えた相手方及び加入する保険若しくは共済制度を運用する者と協議を行い,並びに市議会に提出する議案の作成に関する事務をいう。

(損害賠償等の事務の分掌)

第3条 損害賠償等に係る事務の処理は,事故の当事者である職員若しくは事故の発生に責任を有する職員が属し,又は事故が発生した公の施設若しくは公の営造物を管理する所属長が行う。

2 所属長が事故の当事者であって,損害賠償等に係る事務の処理を行うことができないとき又は損害賠償等に係る事務の処理を行わせるべきでないときは,室長又は課長補佐(課長補佐が不在の場合は,係長)がその職務を代理し,室長に事故があるとき又は欠けたときは,室長補佐(室長補佐が不在の場合は係長)が損害賠償等に係る事務の処理を行う。

(事故の報告)

第4条 所属長(前条第2項の規定により損害賠償等に係る事務の処理を行う者を含む。以下同じ。)は事故が発生した場合においては,当事者である職員に当該事故の状況を報告させ,又は自ら当該事故の調査を行い,事故発生後速やかに当該事故の状況等(記載可能な事項に限る。)を和解及び損害賠償事故発生報告書(様式第1号)に記載し,当該書面を所属部長,総務部長を経由して市長に報告する。

2 発生時において事故に該当しないとしたものについて,損害賠償請求又はそれに類する行為がなされたときは,当該損害賠償請求又は類する行為が行われた時に事故が発生したものとしてこの訓令の規定を適用する。

(和解及び損害賠償額の決定手続)

第5条 所属長は,前条の規定による報告の後,必要に応じて事故についてさらに詳細な調査を行い,並びに損害賠償等に係る事務の処理方針及び損害賠償予定額を設定し,これらに沿って誠意をもって,和解及び損害賠償をすべき事故の相手方と交渉するものとする。

2 前項の規定による損害賠償等に係る事務の処理方針及び損害賠償予定額の設定に際しては,必要に応じ鉾田市法令審査委員会規程第5条第1項第2号の規定により諮り,又は市長の決裁を受けるものとする。

3 和解及び損害賠償をすべき事故の相手方との交渉において,所属長は次の事項を相手方に説明するものとする。

(1) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第1項第12号及び第13号の規定による議会の議決及び予算措置が必要な場合における当該予算に係る議決(以下これらを総称して「議決」という。)又は同法第179条若しくは第180条の規定による市長の専決処分(以下「専決処分」という。)が行われることが交渉の結果を成立させるために必要な条件であること。

(2) 議決を得るため又は専決処分の結果,和解及び損害賠償額等を含む事故の概要が議会に議案又は報告として提出されること。

4 所属長は,前3項の規定による交渉の結果,交渉が調ったときは,速やかに和解及び損害賠償を行うことについて議案の提出又は専決処分のための手続をとらなければならない。

(損害賠償事務取扱報告書の作成等)

第6条 所属長は,前条第4項の規定による議案の提出又は専決処分のための手続を行うときは,総務部長に合議のうえ当該手続を行うと同時に,和解及び損害賠償取扱報告書(様式第2号)に必要な事項を記載し,所属部長,総務部長を経由して市長に報告するものとする。

(損害賠償額の支払)

第7条 損害賠償金の支払(契約により,鉾田市が行うべき損害賠償金の支払を第三者に行わせる場合を含む。次項において同じ。)は,損害賠償についての議決又は専決処分がなされた後に,当該議決又は専決処分が行われたことの確認を行ったうえで所属長が速やかにその手続をとることにより行うものとする。

2 前項の規定による議決又は専決処分の確認は次の各号に掲げる区分に応じ,それぞれ当該各号に定める書面の記載を確認することにより行う。

(1) 議決 地方自治法第123条第4項の規定による会議の結果の報告に係る書面及び予算に係る議決が必要な場合には同法第219条第1項の規定による予算を定める議決の送付に係る書面

(2) 専決処分 市長の決裁のある起案文書

(求償の事務)

第8条 国家賠償法第1条第2項に規定する職員に対する求償権の行使に関する事務は,事故の態様に応じて,総務課が鉾田市法令審査委員会規程第5条第1項第2号の規定により諮り,又は市長の決裁を受けて処理する。

(和解に係る事務)

第9条 国家賠償法に基づき損害賠償の責に任ずべきと認められるため交渉を行った結果,市が損害賠償を行わないこととなった案件であって,和解に該当するものについて,第7条の規定を除き,損害賠償等に係る事務と同様の手続を行うものとする。発生の当初から和解に該当すると予見されたものについても同様とする。

(補則)

第10条 この訓令に定めるもののほか,損害賠償等に係る事務及びその求償並びに和解に関する事務を行うために必要な事項は,市長が別に定める。

この訓令は,令和3年11月1日から施行する。

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鉾田市損害賠償等の事務処理に関する訓令

令和3年10月22日 訓令第21号

(令和3年11月1日施行)