○鉾田市下水道条例施行規程
令和6年2月1日
企業管理規程第1号
(趣旨)
第1条 この規程は,鉾田市下水道条例(平成24年鉾田市条例第16号。以下「条例」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。
(1) レベル1地震動 施設の供用期間内に発生する確率が高い地震動をいう。
(2) レベル2地震動 施設の供用期間内に発生する確率が低いが,大きな強度を有する地震動をいう。
(3) 重要な排水施設 次のいずれかに該当する排水施設(これを補完する施設を含む。以下同じ。)をいう。
ア 地域の防災対策上必要と認められる施設の下水を排除するために設けられる排水施設その他の都市機能の維持を図る上で重要な排水施設
イ 破損した場合に二次災害を誘発するおそれがあり,又は復旧が極めて困難であると見込まれる排水施設
(4) その他の排水施設 前号に定める排水施設以外の排水施設をいう。
(排水設備の接続及び工事の実施方法)
第3条 条例第4条第2号に規定している排水設備を公共ます等に固着させる場合の固着箇所及び工事の実施は,汚水ますインバート上流端の接続孔と下流端の管底高にくい違いが生じないようにし,かつ,ますの内壁に突き出ないように差し入れ,その周囲をモルタルで埋め,内外面の上塗り仕上げをすること。
(排水設備の構造基準)
第4条 排水設備の構造基準は,法令の規定によるもののほか,次の各号によらなければならない。ただし,特別な理由があるときには,水道事業及び下水道事業の管理者の権限を行う市長(以下「管理者」という。)の許可を得てこれによらないことができる。
(1) 水洗便所,浴室及び流し場等の汚水流出口には,防臭装置を設けなければならない。
(2) 浴室,流し場等の汚水流出口には,10ミリメートル以下の目幅をもったごみよけを設けるものとし,内部が容易に清掃できる構造にしなければならない。
(3) 油脂類を多量に排除するおそれのある箇所には,油脂しゃ断装置を設けなければならない。
(4) 土砂を多量に含む汚水流出箇所には,有効な深さを有するどろだめを設けなければならない。
(5) 飲食店,食料品店等において,多量の厨かいを排除する箇所には,厨かいよけ装置を設けなければならない。
(6) 地下室その他汚水の自然流下が十分でない場所における排水は,ポンプ設備を設けなければならない。
(7) 排水管の始点,集合及び屈曲箇所並びに内径,こう配又は材質の異なる接続箇所には,ますを設けなければならない。ただし,排水管の清掃に支障がないときは,その箇所に応じて枝付管若しくは曲管を用い,又は掃除口を設けてこれに代えることができる。
(8) 排水設備の器具に接続する排水管の内径は,次の表のとおりとする。
種類 | 内径 |
小便器,手洗器又は洗面器の排水管 | 50ミリメートル以上 |
浴槽(家庭用)又は台所の排水管 | 75ミリメートル以上 |
大便器の排水管 | 100ミリメートル以上 |
(9) 各ますは,おおむね内径15センチメートル以上のものとし,ますの蓋は,検査,清掃等の際に開閉できる樹脂製又は鋳鉄製の密閉できる蓋とすること。また,汚水ますの底部は接続する管径に応じインバートを設けること。
(10) 排水管の土被りは,宅地内では20センチメートル以上を標準にすること。ただし,車両通行のある場合には,45センチメートル以上とすること。
2 前項の排水設備(新設・増設・改築)計画(変更)確認申請書には,次に掲げる書類を添付しなければならない。
(1) 申請地附近の位置図,縦断面図及び次の事項を記載した平面図
ア 申請地附近の道路,境界及び公共下水道施設の位置
イ 敷地内の建築物における水洗便所,台所,浴室,その他下水を排除する施設の位置
ウ 排水管の配置,形状,寸法及びこう配
エ 汚水ます,マンホール,附帯設備又はポンプ施設の位置
オ 他人の排水設備を使用するときは,その位置
カ その他汚水排除の状況を明らかにするために必要な事項
キ 排水設備の工事見積書(新築の場合を除く。)
(2) 他人の土地又は排水設備を使用するときは,所有者の同意書
(3) 縦断面図縮尺は,横は平面図に準じ,縦は100分の1程度とし,排水管の大きさ,こう配及び土被り,固着させる公共ます等の地盤高及び管底高を記載すること。
(4) 構造詳細図は,縮尺50分の1以上とし,排水管及び付帯工事の構造,能力,形状,寸法等を表示すること。
(5) ポンプ施設を設けようとするときは,その構造,能力形状及び寸法を表示した図面
(6) その他管理者が必要と認める書類
(排水設備等の軽微な変更)
第6条 条例第5条第2項ただし書に規定する排水設備等の構造に影響を及ぼすおそれのない変更とは,次の各号に掲げるものとする。
(1) 屋内の排水管に固着する洗面器及び水洗便所のタンク並びに便器の大きさ,構造及び位置等の変更
(2) ストレーナー,防臭装置で,条例第5条第1項の規定による計画の確認を受けたときの能力を低下させない軽微な変更
3 前項の規定により交付した証票は,門戸等見えやすい場所に掲示しなければならない。
書類の種類 | 明示する事項 |
配置図 | 敷地の境界線,敷地内の建築物の位置,給水設備の位置,排水箇所,排水設備の位置及び縮尺 |
生産及び加工工程図 | 生産及び加工工程における原材料及び添加物 |
排水工程図 | 排水量及びその水質 |
除害施設の設計書 | 1 排水の時間的変動及び濃度の変化 2 処理方法,構造,型式及びその計算書 3 発生汚泥等の処理及び処分の方法 4 土木及び機械工事の設計書 5 処理系統図 6 工事概算額 |
(除害施設工事完了届及び検査済証)
第11条 除害施設の新設等を行った者は,除害施設等(設置・変更)工事完了届(様式第10号)により提出しなければならない。
(除害施設等の水質の測定)
第12条 条例第12条第2項の規定する水質の検定方法は,下水道法施行規則(昭和42年建設省令第37号)第15条によるものとする。
(使用料の納付期限)
第17条 条例第18条第2項に規定する使用料の納入期限は,次のとおりとする。
(1) 納入通知書にあっては,その月の末日とする。また,その日が休日のときは繰り下げるものとする。
(2) 口座振替によるときは,毎月25日とし,その日が休日のときは繰り下げるものとする。
(下水道の使用月)
第19条 条例第19条第1項に規定する使用月の期間は,次のとおりとする。
(1) 水道水を使用し,又は水道以外の水を使用し,計量のための装置を取り付けてある場合は,使用水量を計量した日から次の計量の日までとする。
(2) 前号以外の場合は,月の初めから月の末日までとする。
(使用月水量の認定)
第20条 条例第19条第2項第2号に規定する水道水以外の水を使用したときの使用水量の認定は,次の各号の定めるところによる。
(1) 計量のための装置が設置してある場合には,その装置により計測した水量を使用料とする。
(2) 家事のみに使用されるものについては,水道水との併用にかかわらず,世帯人数1人につき7立方メートルの量をもってその使用水量とみなす。ただし,使用日数が15日以内は,世帯人数1人につき3.0立方メートルの量をもってその使用水量とみなす。
(3) 水道水との併用において,水道使用水量が世帯人員1人につき7立方メートルの量を上まわった場合においては,前項の規定に関わらず,水道使用水量により使用水量を認定する。
(4) 家事以外に使用されるもの並びに家事及び家事以外に使用されるものについては,使用者の世帯人数,業務,揚水設備能力,水の使用状況,その他の事情を考慮して,その使用水量を認定する。
(汚水量の申告)
第21条 条例第19条第2項第3号に規定する排除汚水量の申告は,排除汚水量申告書(様式第19号)によるものとする。
(1) 計量装置の設置は,所有者の同意を得て管理者が行うものとする。
(2) 計量装置の点検及び修繕が容易に行うことが出来る場所とする。
(3) 衛生的で損傷のおそれがない場所とする。
2 条例第20条第2項に規定する計量装置の管理のため,設置場所には,点検又は修繕に支障をきたすような物件を置き,又は工作物を設置してはならない。
3 管理者は,物件又は工作物の設置により計量装置の点検又は修繕が著しく困難である場合には,設置場所を変更することができる。
(生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれのない排水施設又は処理施設)
第23条 条例第22条第3号に規定する管理者が定めるものは,次のいずれかに該当する排水施設及び処理施設(これらの施設を補完する施設を含む。)とする。
(1) 排水管その他の下水が飛散し,及び人が立ち入るおそれのない構造のもの
(2) 人が立ち入ることが予定される部分を有する場合には,当該部分を流下する下水の上流端における水質が次に掲げる基準に適合するもの
ア 下水道法施行令(昭和34年4月22日法令第147号)第6条に規定する基準
イ 大腸菌が検出されないこと。
ウ 濁度が2度以下であること。
(3) 前2号に掲げるもののほか,周辺の土地利用の状況,当該施設に係る下水の水質その他の状況からみて,生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれがないと認められるもの
(耐震性能)
第24条 重要な排水施設及び処理施設(これを補完する施設を含む。以下同じ。)の耐震性能は,次の定めるとおりとする。
(1) レベル1地震動に対して,所要の構造の安全を確保し,かつ,当該排水施設及び処理施設の健全な流下能力及び処理機能を損なわないこと。
(2) レベル2の4地震動に対して,生じる被害が軽微であり,かつ,地震後の速やかな流下能力及び処理機能の回復が可能なものとし,当該排水施設及び処理施設の所期の流下能力及び処理機能を保持すること。
2 その他の排水施設の耐震性能は,前項第1号に定めるとおりとする。
(2) 排水施設又は処理施設の周辺の地盤に側方流動が生ずるおそれがある場合においては,護岸の強化又は地下連続壁の設置その他の有効な損傷の防止又は軽減のための措置
(3) 排水施設又は処理施設の伸縮その他の変形により当該排水施設又は処理施設に損傷が生ずる場合においては,可撓とう継手又は伸縮継手の設置その他の有効な損傷の防止又は軽減のための措置
(排水管の内径及び排水渠の断面積を定める数値)
第26条 条例第23条第1号に規定する管理者が定める数値は,排水管の内径にあっては100ミリメートル(自然流下によらない配水管にあっては,30ミリメートル)とし,排水渠の断面積にあたっては5,000平方ミリメートルとする。
(処理施設の構造において生活環境の保全又は人の健康の保護に支障がないよう講ずる措置)
第27条 条例第24条第2号に規定する管理者が定める措置は,次に掲げる措置とする。
(1) 汚泥の処理に伴う排気による生活環境の保全又は人の健康の保護上の支障が生じないようにするための排ガス処理設備の設置その他の措置
(2) 汚泥の処理に伴う排液による生活環境の保全又は人の健康の保護上の支障が生じないようにするための排液を水処理施設に送水する導管の設置その他の措置
(3) 汚泥の処理に伴う残さい物による生活環境の保全又は人の健康の保護上の支障が生じないようにするための残さい物の飛散及び流出を防止する覆いの設置その他の措置
(終末処理場の維持管理において生活環境の保全又は人の健康の保護に支障がないように講ずる措置)
第28条 条例第26条第6号に規定する管理者が定める措置は,次に掲げる措置とする。
(1) 汚泥の処理に伴う排気による生活環境の保全又は人の健康の保護上の支障が生じないようにするための排ガス処理等の設置
(2) 汚泥の処理に伴う排液による生活環境の保全又は人の健康の保護上の支障が生じないようにするための排液の水処理施設への送水等の措置
(3) 汚泥の処理に伴う残さい物による生活環境の保全又は人の健康の保護上の支障が生じないようにするための残さい物の飛散及び流出の防止等の措置
(1) 占用物件を設置しようとするときは,その設計図
(2) その他管理者が必要と認めたもの
(使用料の減免)
第32条 条例第35条の規定する使用料の減免の取り扱いについては,管理者が別に定める。
(区域外下水の排除)
第33条 公共下水道区域外下水の排除は,下水道区域外流入に関する取扱要綱によるものとする。
(補則)
第34条 この規程に定めるもののほか,必要な事項は管理者が別に定める。
附則
この規程は,令和6年4月1日から施行する。