農業経営には、自然災害による収量減少や市場価格の下落をはじめ、様々なリスクがあります。
農業者の皆様には、このようなリスクに対し、自ら備えるという意識を高めていただくことがたいへん重要になっています。
農業保険について
農業保険には、収入保険と農業共済の2種類があります。
農業保険は、農業保険法による公的保険で、保険料の一部は国が補助しています。
収入保険
収入保険は、品目の枠にとらわれず全ての農産物を対象(肉用牛、肉用子牛、肉豚、鶏卵はマルキン等が措置されているため除く。)に、自然災害による収量減少や価格低下をはじめ、農業者の経営努力では避けられない様々なリスクによる収入減少を補償する保険です。
対象となるリスクの例
- 自然災害による収穫減
- 市場価格の下落
- 病気で収穫不能
- 倉庫の浸水
- 運搬中の事故
- 盗難
- 取引先の倒産
- 新型コロナウイルス感染症の影響による出荷減 等
加入要件
- 青色申告を行っている農業者(個人・法人)
※加入申請時に青色申告(簡易な方式を含む)の実績が1年分あれば加入できます。
補償内容
- 保険期間の収入が基準収入の9割(5年以上の青色申告実績がある場合の補償限度額の上限)を下回った場合に、下回った額の9割を上限に補てん
- 保険期間中の大規模な損害発生時により、補てん金の受取りが見込まれる場合、無利子のつなぎ融資を利用可能
農業共済
米、麦、果樹、畑作物、家畜、農業用ハウスなどが自然災害によって受ける損失を補償します。
加入要件
- すべての農業者
共済事業
種類 | 対象作物等 | 補償内容 |
農作物共済 | 水稲、麦、陸稲 | 災害等による作物の減収等に対する損害を補てん(収穫共済) |
果樹共済 | なし | |
畑作物共済 | 大豆、スイートコーン、かぼちゃ | |
家畜共済 | 牛、豚、馬 | 災害等による資産の減損に対する損害を補てん(資産共済) |
園芸施設共済 | 園芸施設(温室など)、付帯施設、施設内作物 | |
建物共済 | 建物・家具類など | |
農機具共済 | 農機具 | |
保管中農産物補償共済 | 建物に保管中の農産物 | 火災および水害などの自然災害に加え、盗難、運送中の事故による損害を補償 |
(参考:茨城県農業経営課)