本病は、現在のところ(令和3年10月7日現在)、市内での発生は確認されていませんが、発生すると防除が難しく、サツマイモ産地に大きな被害をもたらす恐れがあります。
育苗から生育期、収穫から貯蔵まで年間を通して被害が拡大する恐れがあるので、侵入防止と早期発見・早期対策に努めましょう。
※10月7日現在、鉾田市では本病は確認されていません。
病気の特徴
糸状菌(カビ)により引き起こされ、保菌した苗・イモ・残さ(葉や茎の残がい)等が伝染源となります。収穫したイモは、見かけ上は健全でも貯蔵中に症状が現れることがあり、発病したイモに接する健全なイモにも伝染します。
1 収穫の準備
コンテナ等は、洗浄して土を完全に落としたうえで、資材消毒剤(ケミクロンG等)で消毒してから使用し、作物の残査や土を畑に持ち込まないようにしてください。通いコンテナは、特に注意してください。
※資材消毒剤で洗浄後は、水洗い後、よく乾燥させて使用してください。使用の際は製品ラベルの注意事項を必ず読んで、使用方法を守ってください。
ケミクロンG使用方法(一例)
適用場所 |
水10ℓあたり使用量 |
希釈倍率 |
使用方法 |
農業資材 |
20g |
500倍 |
瞬間浸漬 |
収穫前には必ず畑をよく観察し、生育不良や株元の黒変を伴う葉の変色、枯れた株など異常がないことを確認してください。
※排水性の悪い畑や場所等は、大雨に備え排水対策を行い、より注意して確認してください。
2 収穫から貯蔵中の対応
収穫時の対応
収穫したイモは、後からどこの畑で生産されたものか追跡できるように収穫ほ場を記録し、畑ごとに管理してください。
なりつるの黒変、イモのなり首からの変色や腐敗がないか、イモから芽が出ていないか(萌芽)などに注意してください。
他の畑で作業する前には農機具や長靴についた土は良く落とし、水できれいに洗浄しましょう。
※コンテナや農機具、長靴等の洗浄は、畑近くで行わないでください。
貯蔵中の対応
貯蔵中のイモは、月に1回程度、貯蔵庫を開けた時などに、異常がないか確認してください。
貯蔵中に疑わしい症状が出ているイモを見つけた場合、そのイモを貯蔵しているコンテナを隔離してください。
※症状が確認された場合は,鹿行農林事務所 経営・普及部門(0291-33-6192)までご連絡ください。
3 次作へ向けた準備
苗の増殖はできるだけメリクロン苗(ウイルスフリー苗)を用いてください。種イモで増殖する場合は、病害等の発生していない畑から収穫したイモのみを使ってください。
種イモとして使うイモの栽培履歴は、必ず残してください。
苗を購入する場合は購入先が分かるもの(領収書、伝票)を必ず残してください。
農薬の適正使用のため、購入苗の農薬使用履歴を確認してください。